***山行報告・西穂山荘***
新雪(新雪)のラッセル 

2007年12月29日(土)〜31日(月)
中野道夫(単独)

 年末年始に掛けて超一級の寒気団が日本列島に飛来、暫らく居座ると天気予報(近年は天気情報と改)が流していたので、直前に急遽軟弱コ−スに変更。
 新穂高温泉からロ−プウェイで上がり、西穂山荘前でベ−ス作り西穂をピストン、帰りは吹雪く様だったら来たコ−スを辿る、と超弱気な計画にした。


 29日、新幹線で名古屋、高山本線を『ひだ1号』で高山駅、此処までは比較的空いて2席分を一人で占拠、特に『ひだ1号』は乗車率半分も満たない状態、が快適に来られたのは此処まで。高山駅で昼食を摂り時間を潰しバス停に並ぶ、早く列に加わったので、前方での席は確保出来たが、補助席使用の満員状態。観光バスではなく普通の路線バスなので、途中で乗降が有り更に込み合う、ザックが大きくても電車の様に一人で2席分を使用出来ない、一人一席が絶対だ。ザックを足元に無理やり置き、座席に身体を団子虫の如く丸め身を置く。終点に近づくに空くが、それでも補助席を使用しない程度。
新穂高温泉に着く、霙が降り続いている。登山届けを出しロ−プウェイ駅に向かう。キップを購入時係員から、『明日くらいから吹雪く様なので運休するかも知れません、どうされますか?』と聞かれた、上高地側に降りるので大丈夫ですと答えてしまった。予定変更に成りそう。
年末の時期にしては、この駅に集う人が多い、ざ?と40人から50人、登山の装備を携帯していないので観光目的の様だ、外国語が乱れ飛ぶ、容姿は日本人、ハングル語なら少し理解出来るが違う、どうやら中国か台湾の人達の様。旗と携帯電話を持っている人がその団体を引率している様子。その人達に巻き込まれ又超満員の羽目に成った。地下鉄のラッシュ時の如くに状態に陥った、上げた手が降ろせない、吹雪いている為か揺れるし、外はホワイトアウト状態、気分が悪く成ってきた。
第二ロ−プウェイに乗り移り状況は一変した、2階建仕様なので殆どの人達が上の階に乗り、下は係員1人、団体の老夫婦2人、登山装備の2人連、そして私で計6人。天気が良ければ2階は展望が効き素晴らしい景色を満喫出来るがこの状況下では何れでも同じ、階下の方が空いていて少しは快適と思えるのだが、観光目的なら解かる様な気がした。
 14時に西穂高駅に到着、身支度を整え、雪降る中散策する観光客達を後にし14時半に出る。

 暫らく、そう10分くらい歩いた処で急に後ろから声が掛った『中野さんですか?』驚きと同時に振り返った、こんな処で知り合いが居る訳が無いと思いながら。目が合った、『そうです』。先程第二ロ−プウェイの階下で乗合わせた男女の若い二人連だった。手にしたスコップの柄を差し出し、『これ落ちていました』。黒色スコップの柄にカタカナで白いマジックで《ナカノ》と書かれて物だ。恐縮しお礼を述べながら受取った。何時もならヌンチャクで落ちない様に確保しているのだが今回はしていなかった、反省である、もし無ければ雪山では非常に不便である、助かった。名前を書いていて正解であった。

 16時テン場着、相変わらず雪は降り続いている。6張りで総勢20足らずの先客。此処のテン場は料金が安く冬場一人300円、殆どの処は500円だから、安価である。
 ラジオの天気情報を聴きながら明日の予定を立てる、この辺りの山間部では1m近くの降雪も有ると流していた。考えるが、明日起きてから決めようとジフィ−ズのカツ丼を食し、ナイトキャップで就寝に就く。


 30日、6時半起床。昨日は降雪より風が強くテントが時々バタ付いた。
足の靴下とお腹の中にホカホカカイロを忍ばせたので睡眠は、一日目だしまあ快適だった。
 とりあえず、朝食を済まし表に出た。相変わらず雪は降り続いているホワイトアウトではないが、視界は良くは無い、風も時折突風が身体を呷る。トイレの行き帰りで辺りの様子を探る、迷う、西穂高岳に向う人達は余りいない様子、行っても何も見えないし、益々思案する。テントに戻り片付け出る準備をする。
 テン場の10人程の団体は千石尾根を新穂高温泉側に降りるようだ、1張りはもう撤収していた、残りは私も含め3張り、2張りは動く様子は無い沈殿の様。
 出る準備を終えてから又廻りを偵察、15人程の団体が山荘から出て来た、全員がハ−ネスを着け、地図を見ながら打合せをしている、どうやら西穂に向かって出る様子。山荘に入るとやはりロ−プウェイ運休の張り紙、決める。天候は荒れる方向、当分ロ−プウェイはあの係員は言った様に動かないだろう、此処に居ても吹雪は収まらない、降りる方が得策、テント撤収に掛かり、上高地側に降りる事に決定する。
 山荘で下山ル−トの情報を得に行くと『今日は2人しかこのル−トで上って来なかったし誰も降りていないので、降雪によってはトレ−スが消えているかも知れません、其の時は上空に電話線が走っているので其れを目印に、そしてくれぐれも右に入らないように左に行く様にして下さい、右に行くと焼岳の方に入りますので』と親切にアドバイスも貰いました。
 
 9時50分にテン場出、途中吹きさらしの処ではトレ−スは無いか不鮮明な場面が有ったが、殆んど付いていた。殆んど降りてきた辺りから、3組程の上るパ−ティに出合った、途中でテンを張る様な平坦な場所を聞かれたりした。

 13時、西穂登山口着。14時10分大正池ホテル着。又此処で思案する、釜トン迄後2時間は掛かる、帰宅時間は深夜に成りそうだ、食料はたっぷり、此処で池を見ながらゆっくりすることにする。他にテント4張り、写真を撮る人、歩くスキ−で散策する人(スキ−が立てて有った)達がスノ−キャンプを楽しんでいるフインキだ。

 早いが水作りに精を出し、夕食を用意する。昨日の残りのアルファ米にカレ−を入れカレ−ライス、後は荷物軽減の為ひたすら血糖値上げに励む。仕上げは昨日と同様ナイトキャップで就寝。


 31日、朝コンロに上手く着火出来ず、自動もライタ−も手間取った、お湯沸かすのに時間が掛かり、その内目が痛くシミ出した。良くコンロ見ると3分の1程火が消えていた、不完全燃焼していたようだ。
 酸欠状態かも知れない、急いでテントを開くそして出た、テントが半分近く埋まっている。
 一晩で60cm以上の降雪が有ったようだ、辺り一面昨日と違い真新しい雪が広がっている。空身でバス道までル−ト工作、ワカンを着け其れでも股下まで潜る、約150mくらいを新設をラッセル、一旦戻り装備を担ぎ、釜トンまで景色を楽しみながら、今回の山行を反省する。


 年末年始山行今回も登頂出来ず、連続4回目である、又来年に賭けよう。

 来年は槍ヶ岳の予定です。